動詞“有”―所有と存在を表す[#1]

所有 「~は…を持っている」

肯定:所有者+“有”+所有物
否定:所有者+“没有”+所有物[#2]
疑問:所有者+“有”+所有物+“吗”?

例文

CD103

A:你有兄弟姐妹吗?
B:我有一个弟弟。
あなたは兄弟がいますか?
弟が一人います。


A:你有手机吗?
B:我没有手机。
あなたは携帯電話を持っていますか。
私は携帯電話を持っていません。


存在 「~に…がいる/ある

場所+“有”+人/モノ 
 ある場所に人やモノが存在することを表す。この文では主語に場所を表す名詞が、目的語には(不特定、あるいは未知の)人やモノがくる。(存現文 cf. 第14課ポイント❸

例文

CD104

A:这儿有人吗?
B:这儿没有人。请坐。
ここには人がいますか。
いません。どうぞお座りください。


A:桌子上有什么?[#3]
B:桌子上有一本书。
机の上に何がありますか。
机の上には1冊の本があります。


1

 【A有B】には二つの意味があります。その一つは「所有」、もう一つは、「存在」です。所有は、Aに所有者、Bに所有物を表す名詞を置き、AはBを持っている、という意味を表します。一方の「存在」は、Aに場所を表す名詞、Bに存在する人やモノを表わす名詞を置き、AにBがある/いる、という意味を表します。このように二つの意味に分けてはいますが、所有も主語である所有者をモノが存在する「場所」として捉えるならば、「所有」と「存在」は同じものであると考えることもできます。
 【A有B】(特に「存在」を表す)を「存現文」(そんげんぶん)といいます。詳しくは、第14課のポイント❸で学びます。ここでは、語順をしっかり押さえておきましょう。

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2

“有”の否定は“没有”です。“不有”ではありませんので、気をつけましょう。

OK

3

中国語ではモノを表す名詞を場所として表すときには、“上”(上、表面)や、“里”(中)を名詞の後につける必要があります。例:“墙上”(壁に)、“书包里”(カバンの中に)。詳細は、ポイント❸参照。

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