さて「孔子さまの引っ越し(“孔夫子搬家”)」と掛けて何と解くでしょう?
日本でもこれとよく似たものがありますね。そう「しゃれ言葉」です。「風呂屋の釜」=「お湯だけ」=「言うだけ」というものです。
中国語にもこの「しゃれ言葉(“歇后语”)」がたくさんあります。
孔夫子搬家,净是书(=净是输)。
「孔子さまの引っ越し」=「本ばかり(“净是书”)」=「負けてばかり(“净是输”)」となります。同じ“shū”という音をもっているため、“书”(本)が“输”(負ける)に通ずるのです。
中国のしゃれ言葉は前半だけを言い、後半の謎解き部分(“净是书”[本ばかり])を言わない場合が多いので「後ろは休み=言わない」という意味の“歇后语”と呼ばれています。一種の言葉遊びですが、ほかにも、例えば次のようなものがあります。
謎掛け:“十五个吊桶打水”(15のつるべで水をくむ)
その心は?:“七上八下”(7つが上なら8つは下)=「心が乱れるさま」
謎掛け:“青蛙跳井”(蛙飛び込む水の音)
その心は?:“扑通”pūtōng(ボトン。水に落ちる音)
=“不懂”bùdǒng =「わかりません」
くれぐれも、「おやじギャグ」などと笑わないでください。