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中国語医療通訳トレーニング:第16回 救急外来/急诊
- 2017/5/24
- 中国語医療通訳トレーニング, 岡本悠馬&Wen Jun
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今回は救急外来での医療通訳です。20代の男性が、腹痛にて救急車で運ばれてきました。救急外来での診察は医師も患者も慌てていますので、落ち着いて通訳することが必要です。まずは問診の場面からです。
急诊/救急外来
医生:你好!我是急诊科医生,我叫山口。你是杨先生,是吧?
患者:是的。
医生:是因为肚子疼,叫了救护车,对吧。
患者:对。
医生:肚子哪里疼?
患者:开始的时候心口这边,现在移到右下边来了。
医生:疼了多久了?
患者:从昨天开始。
医生:一直疼,还是有时疼有时不疼?
患者:一直疼。
医生:吃饭后疼吗?
患者:没有。
医生:昨天你吃了什么? 有没有吃生的东西?
患者:昨天吃了天妇罗,没吃生的。
医生:是嘛。你在日本呆了多长时间了?
患者:我是来旅游的,前天到的。
医生:明白了。有没有什么其他症状?比如恶心、拉肚子、便秘什么的。
患者:没有。
医生:身边有没有同样症状的人?
患者:没有。
医生:以前得过什么病,有没有动过手术?
患者:没什么。
医生:吃什么食物或吃药后会不会起荨麻疹?
患者:没有。
医生:刚才你说你是来旅游的,有没有加入旅游保险?
患者:加入了。
(日本語)
医師:こんにちは。救急医の山口です。楊さんですか?
患者:はい、そうです。
医師:お腹が痛くて救急車を呼ばれたのですね?
患者:はい。
医師:お腹のどのあたりが痛いですか?
患者:はじめはみぞおちのあたりでしたが、今は右下に移動してきました。
医師:いつから痛いですか?
患者:昨日からです。
医師:痛みはずっと続きますか?それとも波がありますか?
患者:ずっと続いています。
医師:食事すると痛むということはありますか?
患者:いいえ。
医師:昨日は何を食べましたか?生ものは食べていませんか?
患者:昨日は天ぷらを食べました。生ものは食べていません。
医師:そうですか。いつから日本にいらっしゃいますか?
患者:一昨日に旅行で来ました。
医師:分かりました。ほかに症状はありませんか?例えば吐き気や下痢や便秘などは?
患者:いいえ。
医師:周りに同じような症状の人はいますか?
患者:いいえ。
医師:今まで何か病気にかかったり、手術をしたりしたことはありますか?
患者:特にありません。
医師:食べ物や薬で蕁麻疹が出たりすることはありますか?
患者:いいえ。
医師:旅行で来られたとのことですが、旅行保険には入っていますか?
患者:はい。
単語
救护车 jiùhùchē:救急車
心口 xīnkǒu:みぞおち
移 yí:移る
生 shēng:生の
天妇罗 tiānfùluó:天ぷら
呆 dāi:滞在する
恶心 ěxin:吐き気
拉肚子 lā dùzi:下痢
便秘 biànmì:便秘
动手术 dòng shǒushù:手術を受ける/する
荨麻疹 xúnmázhěn:蕁麻疹
加入 jiārù:加入
保险 bǎoxiǎn:保険
ポイント
“动手术”は患者の立場から使うと「手術を受ける」、医師の立場からは「手術をする」という意味になります。
“荨麻疹”の“荨”は本来“qián”と読みますが、“荨麻疹”という語では習慣的に“xún”と読まれています。
救急外来では、まず病名のあたりをつけて、それから周辺の情報を聞いていくことが多いです。そのため、質問の順序もバラバラになりがちです。また、患者の背景も不明なことが多く、特に保険関係の質問は必須です。
そもそも最初からは通訳が間に合わない場合もあります。途中から入ってきても、通訳は患者の不安を和らげる大切な役割を担うことになります。
熊本市などと協力し、救急外来で活躍できる即戦力をと、医療通訳ボランティア養成講座(通年)を開設し、好評にて2017年度は第二回を開催中。「医療通訳と保健医療福祉(杏林書院)」などの著作あり。
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