以前、ボストンに住んでいたとき、バスの中でいつも出会う中国人のおばあちゃんがいました。必死で英語の勉強をしているのですが、あるとき、ふと肩越しにノートを見ると「“吉尼奥日”=“January”」と書いてありました。さすが、中国は漢字の国だと思ったものです。英語の発音を漢字で表記しているのです。
中国語にも多くの外来語がありますが、中国語の外来語のパターンには大きく分けて3つの種類があります。1つは「音訳語」、2つ目は「音訳意訳混在型」、そして3つ目が「意訳語」です。このうち「音訳語」には感心させられるものがたくさんあります。それは意味までもそこに含ませてしまっているからです。
“香波”(シャンプー)、“迷你裙”(ミニスカート)、“奔驰”(ベンツ)、“可口可乐”(コカ・コーラ)、“披头四”(ビートルズ)……
“维他命”(ビタミン)も最近は“维生素”が一般的ですが、なかなかよく出来ていると思います。“必爱歌”(ビッグエコー)もよく考えられています。