No と言えない日本人

こういったタイトルの本が以前に出たことがありますが、確かに日本人は“No”と言うのが苦手なようです。
 アメリカの図書館では、利用者はカバンを持ったまま書庫に入ることができます。ただし、出るときには必ずカバンの中身をチェックされます。そのとき、係の人は“No libraryry’s book ?”と聞くわけですが、日本人だとこの場合よく“Yes.”と答えてしまうのです。
「図書館の本はありませんね?」と聞かれれば、日本語だと「はい」となるからです。でも、このときに“Yes.”と言ったら大変なことになります。では、中国語ではどうでしょうか。

  英子没有找到吗?(英子、見つからないの?)
  没有!(うん)
  没有的话,算了吧!(見つからないなら、もういいよ!)
(映画「北京の思い出(城南旧事)」より)

 いわゆる否定疑問文の答え方ですが、中国語は英語と同じと考えていいでしょう。

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内田慶市

内田慶市関西大学外国語学部教授

投稿者プロフィール

福井生まれ。現在、関西大学外国語学部で教鞭をとる。専攻は「中国語学」。この10数年は特に、「近代における『西学東漸』と言語文化接触」を主な研究テーマとし、さらには、新たな学問体系である「文化交渉学」の確立を目指して研鑽中
パソコンは約25年前に、NEC9801VXIIを使い始め、その後、DOS/Vから「Mac命」に。Mao's Home Page

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