昔は、中国でコーヒーを注文すると、出てくるのはネスカフェ(“雀巢咖啡”)のインスタントコーヒー(“速溶咖啡”)と相場は決まっていました。今は町にはネットカフェもたくさんあって、若者たちはそこで、無線 LAN でネットサーフィンに興じたり、メールを打ったりしています。
ところで、「コーヒーを入れる」という中国語は“煮咖啡”“冲咖啡”などといいます。
煮咖啡:パーコレーターみたいなものでコーヒーを入れる
冲咖啡:ドリップ式でコーヒーを入れる
「入れ方」で動詞が変わってくるのです。「お茶を入れる」も同じように、入れ方によって違った言い方をします。
沏茶:湯飲みにお茶の葉を入れて、そこへ熱いお湯を注ぐ
倒茶:急須からお茶を入れる
中国語は、具体的な動作の違いによって動詞を細かく使い分けるという特徴があるのです。中国人の「具象性」の表れのひとつです。ちなみに、ミルでコーヒー豆をひくのは“磨咖啡”といいます。